2015-2-23 大自然

アルゼンチンのとある湖で、25年前に失われた町が再び姿を見せました。

塩湖に面するリゾート地である「ヴィラ・エペクエン」は、ブエノスアイレスから南西に約600Kmの位置にある塩湖・エペクエン湖の沿岸にありました。

1960年代には、なんと毎年25,000人の観光客が訪問するほど賑わっていたヴィラ・エペクエン。

しかし1985年11月10日、雨が8日間も降り続いてしまったことによって、エペクエン湖の水位が8m上昇し、町を守っていた堤防が決壊。

2週間後には路上の水位が約6フィート(1.8m)に達し、住民たちは非難を余儀なくされます。

そして1991年、とうとうヴィラ・エペクエンは約33フィート(10m)の水底に沈んでしまうことなりました。

不幸中の幸いで死者はおらず、住民たちの大多数は近隣の町・カルウエにて新たな生活をはじめることになったのです。

ところが近年、気候の変化などで湖の水位が少しずつ下がり始め、2013年頃には町の大部分がついに浮上!

約25年の時を経て、かつてのリゾート地ヴィラ・エペクエンが地上に再び姿を現しました。

浮上してから住民たちが訪れたのは、遺骨等を持ち出すよりも先に沈んでしまっていた墓地。

新たな墓石をそこに敷設し、長年放置してしまった謝罪の碑文を刻みました。

現在この町に暮らす唯一の住人であるパブロ・ノヴァク氏(85)。

10人の息子と3人の娘を連れてカルウエに避難したパブロ氏は町が浮上した後、自宅に戻りました。

「はじめは慣れなかったが、やがて静けさを楽しむようになった」と語るパブロ氏は、かつての町を懐かしみながらひとりきりで日々の生活を営んでいます。

また、かつての住民たちの物を持ち主に返却したり、町にやってくる観光客たちを道案内する試みにも取り組んでいます。

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